FUTURA
ライフアドアの中村太一です
アドアには沢山の本がありますが、今回はその中から一つ
グラフィティシーンの創成期から活躍するレジェンドであり、音楽やファッション、アート界からも注目を集め続けているFUTURA(フューチュラ)のマスターピースともいえる作品集をご紹介します
FUTURAは、1955年、NY生まれ。彼曰く「私はNYの街の産物だ
」と語るように、NYのストリートグラフィティ文化に囲まれて育ち、60年代後半の第一期サブウェイグラフィティシーンに影響を受け、アートワークを開始。
1979年アーティストネームFUTURA 2000(現在FUTURA)名でキース・ヘリングやジャン・ミッシェル・バスキアなどと共に表現の場をストリートからギャラリーへ移行し、アメリカやヨーロッパ等世界各地にて個展を開催しました
グラフィティ界からはSPRAY CAN WIZARD
(スプレー缶の魔術師)と呼ばれ、アートシーンではトップクラスの地位を築いています
彼の作風はスプレーやマジックを使って絵や文字などのタギング、ストリートアートをベースに、グラフィティという枠にはまりきらず複雑で抽象的な作品などが特徴的です
僕はFUTURAとの出会いは高校生の時でした
90年代初期にUKのJAMES LAVELLによって創立された音楽レーベル「Mo’Wax」のジャケットデザインを手掛けていて、当時アブストラクト・ヒップホップが好きだった僕はMo’Waxのファン
でFUTURAがデザインしたジャケットを手に衝撃を受けたことを憶えています
Mo’Waxレーベルを語るには、その音楽の先駆性は勿論ですが、ジャケットにみられるアートワークの秀でた芸術性も外せません
この作品集は数々のカバーアートや、FUTURA自身の家族の写真等が収録されています
編集はなんと
Mo’WaxのアートディレクターのBEN DRURYが担当していて、内容の充実さに圧巻です
FUTURAは過去に、A BATHING APEのNIGOやNIKE、THE NORTH FACEなど、数多くのブランドともコラボレーションするなど、多くのメディアを渡り歩く多彩なアーティストです
現在のストリートシーンに絶大な影響を及ぼし、進化しつづけるFUTURA
インタビューで「私はつねに未来に何ができるか、広い視野で考えている。1970年代にFUTURA 2000と名付けたぐらいだから
」と語っていました
グラフィティというコミュニケーションを通して、未来に向って走り続けるFUTURA
自分自身も何ができるのか考えさせられます
ストリートに息づくアンダーグラウンドなカルチャーから生まれた芸術
興味のある方はぜひご覧下さい