ニューヨーク・グラフィティ
ライフアドアの中村太一です
お店には待ち時間や施術中に楽しんで頂ける本が沢山置いていますが、その中から今回は写真家、能勢理子さんの「ニューヨーク・グラフィティ」という写真集をご紹介します
「ニューヨーク・グラフィティ」はグラフィティの聖地
ニューヨークのブロンクス、ハーレム、ブルックリン、それぞれの地区を彩るグラフィティを撮り収められた写真集です
グラフィティ=落書き、その落書きには定義があり、描く理由があり、歴史があります
1969年、NYグラフィティシーンを生み出したという「Taki 183」彼は当時17才のギリシャ系の青年で、ニューヨークのありとあらゆるところにTaki 183というタグ(ライターのサイン)を書き続けました。
やがて人々の目に付き「Taki 183とは何か
」というメッセージの意味の追求が始まり、1971年にはニューヨークタイムズにリポートされ、その名はさらに広まったそうです
ニューヨークで最初にグラフィティ・ライターとして名を残しているのが「Taki 183」といわれています。
その後80年代、グラフィティはニューヨークの象徴となり、貧困層に生きる人たちの存在証明として街のあらゆるところにダギングされロゴデザインも変化していきます。
現在ではその姿を見ることはなくなりましたが、当時はタグがより多くの人の目に触れるように電車に書かれていました。
レキシントン・アベニュー・ローカル(6トレイン)に乗ってハーレムリバーを越え、ニューヨークの街中を走っていたのです
グラフィティの作家たちは「アーティスト」ではなく「ライター」とよばれ、グラフィティとはただの落書きではなく、自己の激烈な存在証明だったのです
時は流れ、90年代には消されていったものの、その後ヒップホップ・カルチャーの4要素のひとつとなり、若いライターたちによって新しいグラフィティが生み出されていきました
今ではストリートから美術館、その他様々な分野でアートとして存在しています。
写真集ではニューヨークの街中に描かれたグラフィティが沢山みられ、各地区ごとの違ったスタイルがあり面白さがあります
「ニューヨーク・グラフィティ」では伝説のライター、SeenとT-KID170のインタビューもあり、グラフィティの真実が語られているのですが、彼らの生き様は正にニューヨーク・グラフィティの歴史そのものであります
グラフィティの聖地、ニューヨーク その文化と魅力を感じる素晴らしい写真集です
アドアに置いてますので、ぜひご覧下さい