ピクトさんの本
ライフアドアの中村太一です
街中を歩けば無数に存在する危険
整備され便利になったからといって決して安全とはいえない
むしろ危険に注意しなければならないのだ
都市はツルツル化が進み転倒しやすく、施設内の階段はよりツルツルしている
自動で動くものには、はさまれたり、頭を打ったり、巻き込まれたりとより危険である
そんな街中で日々体を張って人々の安全を守る彼
その名はピクトさんである
そんなピクトさんたちの勇姿を紹介するピクトさんの本をご存じでしょうか
こちらボスが以前に購入されアドアに置いている本なのですが、これが実に面白いのである
ピクトさんとはピクトグラム=pictogram(絵文字)に由来し、ピクトとはすなわち「被苦人」であり、ある種の労苦を強いられた者という意が込められている
ピクトさんの本をみると、どれだけ可哀想な存在であるか気づくであろう
ピクトさんはいつも酷い目に遭っているのだ
転んだり、頭を打ったり、転落したり、はさまれたり、そんなピクトさんの生態は未だ明らかではない
なぜ酷い目に遭っているのか
あれは自発的なのか
それとも何物かに強制されているのか
ひょっとして仕事なのか
ピクトさんあなたはいったい
そう気になる存在
気になればこの本をみるといいのだ
この世にはなんと
ピクトさんの研究を重ねる「日本ピクトさん学会」といわれる組織が存在する
そしてこの学会の会長、内海慶一氏こそピクトさんの本の著者である
内海氏は日本を、いや世界を代表するピクティストなのだ
(説明しよう
ピクティストとは、ピクトさんをリスペクトし研究する者のこと)
ピクトさんの本には世界で活躍する様々なピクトさんたちが10種類に分類され、それぞれ解説付きで紹介されているのである
転倒系や頭打ち系、かけこみ系、つまずき系などなど
中でも落下系はピクトさん界では一目置かれるに違いないエリートだとか
何はともあれこの本を読むと、自らの体を犠牲にして、道行く人に危険を知らせてくださっているピクトさんたちに我々は敬意を持って受け止めなければならない気持ちになってくるのだ
ピクトさんの勇敢かつ気の毒な働きぶり、己をかえりみないその尊い姿に誰もが心を打たれることだろう
危険を恐れない勇気
どのような苦難にも耐える精神力
ページをめくるたびピクトさんの偉大さをひしひしと感じるのである
ぜひ皆様もピクトさんの本をご覧下さい