棘まで美し
ライフアドアの中村太一です
最近小説を読んでいないな~っと思い、そこで休日に武者小路実篤さんの「棘まで美し」を読みました
実はこの小説、10年以上前に友達に勧められて購入したものなのですが、一度読んだきりだったので久々にもう一度じっくり読んでみたくなったのです
武者小路実篤さんの昭和5年の作品
薔薇は棘まで美しい。そして人間にも欠点まで美しい人がいる。。
美しい棘をもった美少女吉村貞子と彼女に心をよせる対照的な二人の青年画家。
彼らの清らかな恋愛と友情、ひたむきな芸術への愛を描いた抒情小説であります
これが昼ドラだったらドロドロとした感じになりそうなタイトルですが、全くそんな感じはなく本当に清らかなのです
登場人物が皆まっすぐで誠実で、同じ女性を愛した二人の対照的な男性は画家としてもライバルなのですが、お互いの存在があるからこそ画家として成長し、そして芸術を通して深い信頼関係で結ばれているのです
ただ恋愛模様が描かれているだけでなく、その時代に感じるまっすぐで力づよく生きる人の美しさが描かれているように思い深く感動しました
現代とは違い、奥ゆかしく慎み深い日本人の美徳、人を思いやる気持ち純粋さなど大切なものを感じさせられます
武者小路実篤さんの小説はとても読みやすくお勧めですよ
次は代表作といわれる「友情」を読んでみたいと思います