山本邦山
ライフアドアの中村太一です
先日、京都市内も初雪が降り本格的な冬の寒さを感じます
各地では雪が積もっているそうですが、しんしんと雪が降り、凛とした空気を感じさせる冬もまた私は好きです
そこで今回は雪が降る季節に合うお勧め音楽をご紹介します
尺八奏者、山本邦山 「銀界」であります
1970年にリリースされた「銀界」、日本の伝統芸能とジャズを融合した、これぞ純和製ジャズといっても過言ではない歴史に残る名盤であります
尺八+ピアノトリオという編成で、全曲ジャズピアニストの菊池雅章氏の作曲、ドラムに村上寛氏、そしてベースはキース・ジャレットトリオでもお馴染みのゲイリー・ピーコックという凄いメンバーなのです
冬の寒さを表すような緊張感が漂い、幽玄な尺八の旋律が流れ、絶妙な「間」を持つ「静」の音世界と、そしてトリオの「動」、鳥肌が立つほど銀界へと引き込まれます
人間国宝である山本邦山氏は滋賀県大津市生れで、師は父である初代山本邦山
厳しい修行中、虚無僧姿で各地を巡り「行く雲、行く水を心の糧として、大自然の中で尺八を吹く、風の音、水の音、木ノ葉の音、そういった自然の音と対話をかわそうと、それは懸命に吹いたものでした」と邦山氏は語られています。(ライナーノーツより)
自然と一体となりて奏でる音。
深いですね~
虚無僧とは禅宗の一派である普化宗の僧のこと。
頭には「天蓋」と呼ばれる深編笠をかぶり、手に尺八を持つスタイルは時代劇でよく見かけますね
なんと明治4年までは一般庶民は尺八の使用を禁じられていたそうです
他に類を見ない傑作「銀界」
ぜひこの冬に聴いてみて下さい
ではアルバムより一曲「銀界」をどうぞ