光明院の波心庭
ライフアドアの中村太一です
京都には沢山の名庭がありますが、その中でも私が好きな名庭をご紹介したいと思います
東福寺の塔頭の一つで「虹の苔寺」と言われる光明院の波心庭です
光明院は紅葉のシーズンでも訪れる人は少なく、静かな時が流れていて、知る人ぞ知るといった感じのお寺なのです
こちらの波心庭は、昭和を代表する作庭家、重森三玲によって昭和14年に作庭された枯山水式のお庭で、自然の海や州波の風景と三尊石を融合させて表現してあり、庭の背後には刈り込まれたサツキとツツジが雲を表しています
石がすべて立っているのは重森三玲の庭の特徴で、どの方向から見ても美しい配列の石と自然で有機的な曲線は本当に素晴らしいです
3組の石組が配置されているのですが、それぞれ釈迦三尊、阿弥陀三尊、薬師三尊を表し、そしてこの三尊石の主石から放射状にすべての石が並べられていて、これは光明が放たれる様を石で表したものだそうです
庭の名となった波心とは禅語の「無雲生嶺上。有月落波心」(雲は嶺上に生ずる無く、月の波心に落つる有り)に由来しています
私はもう何度も訪れるていますが、いつも縁側に座りお庭を眺めていると日頃の慌ただしさを忘れ、心が落ち着きます
人が誰もいない時もあり、本当に静かで時間が経つのを忘れそうです
虹の苔寺といわれるだけあり、苔も綺麗ですが、春には桜とツツジ、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の風景も風情があり、季節を感じさせてくれますよ
東福寺では他にも重森三玲の作庭があり、方丈の八相の庭、龍吟庵、霊雲院、芬陀院で庭園を見ることができます
ぜひ行ってみてください
オススメ名庭でした