ダリ版画展 -もうひとつの顔-

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

ライフアドアの中村です!只今、京都文化博物館で開催されている「ダリ版画展 -もうひとつの顔-」へ行ってきました♪( ´θ`)ノ
ダリといえばあの溶ける時計とも言われる作品「記憶の固執」が有名ですが、正直ぼくはヒゲのおじさんという印象ぐらいであまり知りません^^;
作品は好きでも嫌いでもないですが、今回初めてダリの作品を観て、サルバドール・ダリはどんな人だったのか興味が湧きました。


ダリ版画展 -もうひとつの顔-

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

色々な作品解説などを読んでいると、どのような人物だったのか浮かび上がってきますが、二面性があり「天才」「奇人」と言われた芸術家としての顔と、友人の間では礼儀正しく普通の男性という顔。 
「彼の奇行はすべて彼のとてつもない内気な性格の裏返しである」と言われているように、ほんとは物静かで繊細な人という印象を受けます。 

精神分析学者フロイトから大きな影響を受けていますが、彼は潜在意識から自己分析を繰り返しそして作品を描いていたのでしょうね。 
世間から注目されることで自分の存在意義を感じ、精神的な安定を求めていた。 
それは、ダリが生まれる10ヶ月前に亡くなった同じ名前の兄の存在が影響しています。
両親は幼くして亡くなった長男と同じ名前を次男にも与えました。
この事実は、ダリに大きな混乱と苦悩をもたらしたそうです。 
彼の意識の中には常に兄のサルバドール・ダリの存在があり、自分は兄の生まれ変わりで不完全な存在だと感じていたようです。 
しかし膨大な数の作品を残していて、絵の上手さは天性の才能なんでしょうね。
絵画技術もあり絵を描くことに対してはとても真面目で努力家に思えます。

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

今回の版画展でも色々な技法を使って制作されていることに驚きました。 
特に印象に残ったのは作品は、ダンテ「神曲」でした。ダンテの代表作である神曲をテーマに、地獄篇・煉獄篇・天国篇の3部構成で100点の作品を制作しています。 
古典文学とダリの感性によって再構築された世界観に刺激を受けました 
ダリは版画への造詣も深く、1500点以上もの作品を残しているそうです!

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

ダリ版画展 -もうひとつの顔-

様々なパフォーマンスや批判されるようや言動などが目立ちますが、膨大な数の作品を考えると、人生のほとんどを制作に費やし、自己の内なる世界に向き合っていたのではないでしょうか。 
そんなダリもまた人間らしく愛おしくも感じました。 
初めて観たダリの作品でしたが、とても刺激を受け良い個展でした! 
ダリ版画展 -もうひとつの顔-は9月4日(日)まで開催されているので、興味のある方はぜひ行ってみて下さい♪( ´θ`)ノ