チームバチスタの栄光
以前「容疑者Xの献身」を勧めて下さった方から、また新しい本を教えて頂きました。
海堂尊「チームバチスタの栄光」
映画やドラマにもなり作者の名前を一躍世に知らしめたベストセラーです。
成功率6割といわれる難易度の高いバチスタと呼ばれる心臓手術。
それを奇跡的な腕で立て続けに成功させている桐生医師率いる7人のチーム。
華やかな脚光を浴びるが一時から原因不明の術中死が続く。
果たして医療ミスかそれとも殺人か…。
大学病院の窓際族、田口が内部調査に乗り出す。
なんと作者は現役の医師だそうです。
病院内部の描写や謎解きも医療従事者ならではのものです。
作者は医療現場の現状や問題を広く問題提議する為に小説という舞台を選んだそうです。
確かに小説の面白さも抜きん出ていますが医療に対しての危機感も喚起されます。
小説としても作者の意図としても大成功ではないでしょうか。
久々に本を読んだのですがこれはすごく面白くて立て続けに同シリーズの「ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿の迷宮」「ジェネラル・ルージュの凱旋」と読んでしまいました。
まだまだ続きがあるようです。
お薦めして下さった方もこの多角的な視野で広がる世界がオススメ、とおっしゃってました。
舞台は同じでもスポットが当たる場所や人物が違い、一つのシリーズとくくってしまえないような複雑かつ深遠な世界が広がっています。
やっぱり、ミステリーは面白い