スパイク・ジョーンズ アダプテーション
LIFEの杉山です今回ご紹介させていただくのはスパイク・ジョーンズ監督作品「アダプテーション」です
Story 脚本家のチャーリー・カウフマンは新作のアイデアが浮かばずスランプに陥っている。そんな中双子の弟の脚本はハリウッドで大成功。
焦燥に駆られるチャーリーはノンフィクション作家のスーザンに会いにいく。
彼女の動向を追ううちに予期せぬ事態が彼を巻き込んでゆく・・・
出演:ニコラス・ケイジ、メリルストリープ、クリス・クーパーほか
この作品はコメディでありますが奇才チャーリー・カウフマンの脚本によって一筋縄ではいかない奇想天外な内容に仕上がっています。
そう、この作品の主人公であるチャーリー・カウフマンという脚本家は実際にこの映画の脚本を手掛けたその人であり、自身をセルフパロディ化して映画の主役として登場させています。
そのチャーリー・カウフマン役を演じるのがニコラス・ケイジ。
最近ではすっかり商業的な大作系に出演することが多くなった彼ですが、万人受けは望めないこの作品で情けない主人公と楽観主義的おバカな双子の弟の二役をユーモアたっぷりに演じています。
そして脇を固めるメリル・ストリープとクリス・クーパーの怪演も見逃せません。
メリル・ストリープもまた、この手の映画に出演するのは珍しい大御所ですが実力者の風格が映画に色を添えます。
もともと存在する原作「蘭に魅せられた男 驚くべき蘭コレクターの世界」とは完全にアダプテーション(脚色)しまくってほとんどそれはこの映画においてネタの一つでしかないように思えます。
そしてこの人。監督スパイク・ジョーンズ。
ビョークやビースティ・ボーズなどのミュージック・ビデオを手掛けてきた彼ですが、脚本のカウフマンとは「マルコヴィッチの穴」に続くタッグとなります。
最近ではミシェル・ゴンドリーなどミュージック・ビデオ出身の映画監督が多く活躍していますが、彼らの独特の世界観は観る側の人間の脳ミソを刺激するオリジナリティが溢れています。
彼らの傑作PVを集めたDVD「ディレクターズ・レーベル」も最高なのでそちらもお勧めです