ぼくらは海へ
LIFEの杉山です
夏も終盤ですが、この暑さが終盤に向かっているのかどうか不安がよぎる今日この頃です
最近本屋さんで本を物色していたら夏らしい題名の小説が目に入りました。
那須正幹さんの「ぼくらは海へ」という小説です
那須正幹さんといえば児童文学小説の金字塔「それいけズッコケ三人組」シリーズの産みの親です。
なるほど、僕も小学生の時によく図書館で見かけました
そして「ぼくらは海へ」なんですが、お話のあらすじは、いつも埋め立て地に集る小学生たちが海へ出ようと船作りを始めるといった夏の1ページのお話なんですが、爽やかな題名とは裏腹に物語は衝撃的な結末に向かっていきます。
今読むと特別変わった内容ではないかも知れませんが、問題はこの作品が児童文学小説であり出版されたのが1980年であるという事です
1980年といえば僕はまだ5歳で児童文学小説というものは夢や希望や再生といった前向きでハッピーな内容が当たり前でその裏にあるダークな部分に触れることはタブー視されていたように思いますし、それは現在でも変わらないかも知れませんがその時代ではなおそうだったと思います。
このたびこの作品が文庫化されたのは30年経って初めてだそうです。
今改めて1980年の作品だということを思いながら読むと味わい深いのと同時に児童文学小説の型を破った貴重な作品なんだなと思わされます
ちなみにこちらのおじいちゃんが那須正幹さんです