朗読者

朗読者

最近、以前に読んだ本を読み返すばかりで新しい本を読んでいませんでした。
そうしていると、だんだん読みたい本が分からなくなってくるんですあせあせ
なかなか知らない作家さんの本を手に取らなくなったり…。
本が好きなのに本が選べない、こんな迷子状態に時々なるのですが皆さんはどうですか泣き笑いネコ

なので今回は観たい、と思っていた映画の原作を選びました。
ベルンハルト・シュリンク「朗読者」
これが原作の映画が何年か前に上映されており、観たいなあと思いつつ行けなかったのです。
15歳の「ぼく」は、36歳の女性に恋をする。
彼女はなぜか「ぼく」に本の朗読を求める。「ぼく」は美しい彼女に夢中になるが、ある日突然彼女は自分の前から姿を消す…。
法律の道に進んだ「ぼく」が次に彼女と会ったのは、彼女が被告人として立つ法廷でだった…。
彼女が犯した罪とは一体なんなのか。

朗読者

年齢差のあるカップルの話かと思えば、ストーリーは一転して罪と罰の世界へ。
終戦後間もなくのヨーロッパに色濃く影を落とす戦争の足跡。
ドイツが舞台のこの作品には戦争犯罪が描かれています。
映画のあらすじは知っていたのですが戦争犯罪がテーマとは知らず驚きとともにずんずんと読み進みました。
作者は法律学者で、現在も大学で教鞭をとっているそう。
かっては、裁判所判事をつとめていた事もあるそうです。
それのせいか裁判の場面も綿密に描かれ人が人を裁く、ということへの警鐘も感じられます。
実際の裁判に携わっていた経験からか本来は取っつきにくいはずの裁判の描写がとても分かりやすくて、情景が目に浮かぶようです目
この本は色んな国の言葉に訳され全世界で500万部を越す大ベストセラーになったそうですきらきら
多くの疑問を投げかけ、いくつもの問題とストーリーをつむぎながらあくまでも淡々と語りかけ、読者に最後の判断を任せるような冷静な視線が多くの読者を惹き付けたのでしょうか。
そうなのです、本の中では完結せず、本を閉じた後にそれぞれの中でもう一度物語が始まるようです。
色々な国、色々な立場の人達が垣根なく読めたのもその問いかけの静けさからかも知れません。

ケイト・ウィンスレット

映画はいまだ観られていません雫
映画も大変好評だったようですキャラ万歳
邦題は「愛を読むひと」イチゴ
暗い過去を持つ年上の女性、主人公が激しく恋い焦がれるヒロインには演技力に定評のあるケイト・ウィンスレット。
私も大好きな女優さんです目がハートネコ
この作品でアカデミー主演女優賞を初めて受賞したそうなんですくす玉くす玉
こちらもぜひ観賞しようともくろんでおりますダンス