ALEXANDRITE
LIFE ADORE店長のイチエンルミです
久々に好きな漫画の紹介致します
成田美名子先生の『ALEXANDRITE』
このALEXANDRITEは、先生の前作『CIPHER』に登場してきた、アレクサンドラ・レヴァイン。
内容は大学生活を送る彼らの青春ストーリーなのですが、舞台がアメリカという事で、成田先生はLAに住んでいたいとこに生活ゴミを定期的に送ってもらい、それらもリアルタイムの情報源としただけあって、ストーリーだけではなく細かい描写も面白いんですよ~
下の写真には、主人公アレクが着ている服をピックアップしているのですが、「マッシヴ・アタック」や「レゲエ・フィルハーモニック・オーケストラ」や「アズワド」等、これは彼の幼なじみの女の子アンブローシアが、レコード店で働いている影響で着ているという内容で、作者の好きな音楽が盛り込まれています
主人公アレクは大学生活を送ると同時に、モデルの仕事も始めるのですが、音楽T以外にもイギリスの雑誌「i‐D」や「マルコムX」など、アレクがモデルの仕事を通じて貰って来たという、辻褄のあう形で出来ています
また、アレクが空手と柔道を掛け持ち、最終的には空手を選択するのですが、人生の中で大切にしている事を一つに選択しなければならない状況で、周囲に頼らず自分の力で選択し、凛々しく成長していく姿も惚れ惚れします
少々複雑な家庭環境に育ちながらも、何事も真っ直ぐに向き合い、どんどん良くなっていく彼に、皆がいつの間にか目が離せなくなっていくんですよ~
いつも漫画を読むと、漫画家さんはスゴイなぁ~と思わされるのですが、彼女の情報量の多さも圧巻です
小学校4年生から、4コマ漫画を描き始めると同時に、漫画家には知識が必要と感じ、いつも辞書を持ち歩いては、「あ」から順に読んでいったそう
また、実家の青森県の三沢には米軍基地があり、アメリカの情報が沢山入ってくる環境にも、漫画に沢山影響してる事が伺えます
自身の経験や知識をバランス良く、サラッと盛り込むあたりに、登場人物の持つ感情に深みを与えていると思います
1991年‐1994年の作品ですが、とってもオススメです