アントン・コービン
最近、あまり映画を観てなかったので、久しぶりに映画館で映画を鑑賞してきました
さて何を観るか…と現在公開中の映画を探していたところ、ひとつ気になるものが
「アントン・コービン」伝説的なフォトグラファーなのだとか。
映画を観るまで全く知りませんでしたが写真が好きなので面白そうだ、とこれに決定。
アントン・コービンは長く一線で活躍しているフォトグラファーで、ザ・ローリングストーンズ、ニルヴァーナ、コールドプレイなど数多くのアーティスト達を撮影し彼らからの絶大な支持を受けているそうです。
2007年には初監督作品「コントロール」も大好評を収め、2作目の「ラスト・ターゲット」の撮影風景もこの映画で目にする事が出来ます
女性監督がアントンに密着取材して作られた映画ですが、アントン自身が語る言葉、そしてアントンの家族からのインタビュー、アントンの仕事風景、そしてアントンの作品など色々な角度からアントンという人物を感じられます。
世界のトップアーティスト達とアントンとの仕事風景が見どころなのだそう
初めてアントンの作品を見ましたがとても独特な世界観を持つアーティストだと思いました。
写真から、深く静かに広がる世界を感じてなんだか目が離せないのです。
撮られたアーティスト達がシリアス、と表現していましたがアントンも自分自身が投影されている、と言っていました。
アントンの仕事が素晴らしいのは観ていたら本当によく分かるのですが、このクラーチェ・クイラインズ監督も素晴らしいと思います。
様々なシーンを歩くアントンがしょっちゅう映るのですが、その歩き方や歩くスピードがとても印象的なのです。
まるで哲学者のような背中、アーティストに向かう時も、映画のフィルムを回す時も、家族の墓を詣でる時も常に変わらぬスピードで歩くアントンの姿から彼の静かな精神世界が垣間見えるようです
ほとんど裏方に徹していて、多くは出演者が一人で語るのですがごくたまに投げかける彼女の質問もなんだかとても深遠なのです。
こんな監督さんだからこのアントンも心を開いて、こんな素晴らしい映画が出来たのかな…なんて
U2のボノはこう言っていたそう。「アントンの写真に写る自分になりたい」
明日7月5日まで京都みなみ会館で公開中