ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年
LIFEの杉山です。「ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年」を観ました。
この映画は「どついたるねん」 などで知られる阪本順治監督によるドキュメンタリー作品です。
46歳になる現在も引退をしてない辰𠮷𠀋一郎。
この映画では1995年の8月、 彼が25歳の時から2014年の11月、 44歳の時までの20年に渡るインタビューをもとに作成されてい ます。
ナレーションは豊川悦司。
この作品を観て驚かされるのは、その内容のほとんどが辰𠮷𠀋
時折、当時の試合映像も挿入されているものの、 試合の中の重要な場面を特に映すこともありません。
そしてドキュメンタリーではよくある、
彼の家族なども映像には登場していますが、 あくまで自然な会話や声を捉えているだけです。
本当に、映画のほとんどが辰𠮷𠀋 一郎の声とインタビュアーである阪本監督の問いかけで成っていま す。
それだけに、観ているこちらは20年という長い時間を辰𠮷𠀋
なぜそこまでして現役にこだわるのか疑問を持っている人も少なく はない中、辰𠮷𠀋一郎にとってそれは日常であり、 当たり前のことを繰り返しているだけのようです。
しかし20年に渡るインタビューは彼のブレないボクシング魂の中 にも、いろいろな心情の変化が伺え、 彼の人間臭さも垣間見ることができます。
時折挟み込まれる、 ボクシング以外の質問に対するコメントも興味深いものがありまし た。
現在は試合も組むことがなかなかできず、 しかし毎日のトレーニングを欠かさずボクサーであり続ける辰𠮷 𠀋一郎。
そんな毎日ですから、収入などはないそうです。
世界チャンピオンに3度輝いた彼は、 過去の貯えを無駄に使うことなく現在に役立てているのだそうです 。
何故そこまで?と思うのは価値観の違いで、 彼は自分の好きなことをやり続けているのだから、 これ以上幸せな人生はないのかもしれませんね。
あらためて、 とても自分には真似のできないほどピュアで魅力的な人だなと思い ました。
かっこいいです。
映画の上映時間は81分ですが、 そこには20年の時間の流れがあると思うと、辰𠮷𠀋 一郎の言葉のひとつひとつが感慨深いです。