岡潔 数学を志す人に
本もマンガも好きです、ライフの宮川です。
久々に本のご紹介を…。 本好きを名乗りながら最近全く読んでいませんでした…。
そんな折にこちらの本をプレゼントして頂きました!
「岡潔 数学を志す人に」
なにを隠そう私は自他共に認める計算がダメな人間です。
昔から数字と計算が苦手でしたが、大人になると世界の真理や不思議は数字が表しているような気がして昔とは見る目が変わったものです。
岡潔は孤高の天才学者で、その素晴らしい業績のみならず一風変わった人柄もなかなかに興味深い人物です。
昔からの数学嫌いが顔をのぞかせなかなか読み始められなかったのですが、いざページを広げてみると、なんと魅力的な文体。 さすが数学者と言わんばかりの簡素で簡潔な文、とても分かりやすい文章です。
なのに数学という言葉から受けるイメージとは真逆の抽象的な美しい表現。
生涯研究に勤しむかたわら、沢山の本も書いておられます。
この方は文化勲章を受章される際、天皇陛下から「数学とはどんな学問ですか?」と問われ、「生命の燃焼です。」と答えられたそう。
数学の1番よりよい伴侶は芸術だといい、情緒を重んじる。
数学のことだけでなく、生き方や働き方について深い問いを投げかけてくれます。
頭の良い人の書く文は本当に分かりやすい、と心底思わされました。
栞に松岡正剛が文章を書いているという豪華さ。
骨太なシリーズです。
本を読む楽しみを思い出させてくれる、素晴らしい一冊でした!!