吉野鯗 よしのすし
LIFE ADOREのRumiです。
以前大阪に出掛けた際に、前々から行ってみたかった「吉野鯗 よしのすし」さんにお邪魔して来ました。
こちらを知ったのはテレビ番組で外国人を日本に招待するという企 画のもので、箱寿司を愛した方が「憧れの吉野鯗さん」 を訪れた回を見て知りました。
大阪なのでいつか行こうとメモしてましたが、 私にとっても念願の「吉野鯗」さんです。
まだまだ未熟者ですが、 技をご提供させて頂きお客さん商売をして生きている自分としては 、伝統や卓越した何かには強く惹かれます。
テレビで見たときに美しい手仕事をされていて、 尚且つ楽しそうにお仕事されていたのが大変印象的でした。
店内は美しくされており、干支の猪が壁に飾られておりました。
シンプルな店内でしたので目を引きました。
料理場の台が高いのは手元の手仕事が見える様にかと思います。
注文したのは「箱寿司と吉野巻」です。
ビールを頂き少し待つと、 お味噌汁の良い香りと共に運ばれてきました。
下準備に2日ほどかかると言われる箱寿司は大阪寿司とも言われ、 創業の吉野寿司の三代目吉野家寅蔵氏が1887年(明治20年) 頃に高級志向の押し寿司を生み出しました。
大変な手間隙などにより、 箱寿司を食べられるお店は大変少なくなっているそうです。
見た目も美しく上品なお寿司です!
噛みしめる程に味が変わっていきます。
今まで食べてきた箱寿司は酢飯が固まって見た目以上に重く、 飲み込むのも若干気合いが入るイメージでした。
しかし、吉野鯗さんの箱寿司は米が一粒づつ立っていて、 ソフトです。
素材の味もしっかりと一つ一つに個性があり、 口の中で化けていく感じがありました。
個人的な感想ですが、 とても有意義なお金の使い方と時間を過ごしたと思います。
有難い経験です。
物が溢れて大量生産され、コピペでも簡単に話題を作れる現代で、 うわべでは無い物を自分に与えられるのは、 とても豊かだと感じます。
帰り際、なにかの取材を受けておられた大将が、「 伝統を若い人達にどうやって継承してもらうか…」 と話しておられましたが、私が思うに…お店の宣伝よりそういう危 機に取材側も立ち会って協力して欲しいという事かと思いました。
令和になったこれからの日本にどれだけ「本物」 が残せるのでしょうか。
取材中でしたが、さっと立ち上がり深々と頭を下げて、 お礼を言って下さった店主さんの
姿勢と伝統に敬意を払い、再訪したいと思いました。
美味しく豊かな時間をご馳走様でした。