ドクター・マーチン
LIFE ADOREの山本です
最近、先月のおしゃれ月間により古着Tをはじめとする色々なアイテムを取り入れたファッションに挑戦してみているのですが、その中の一つがドクター・マーチン
『パンクス』『ロッカー』などのイメージをもたれる方も多いかと思いますが、その誕生ヒストリーは意外にもスキー事故でした
1943年、当時25歳のドイツ軍医学博士のクラウス・マーチンはスキー事故で足を負傷します
リハビリのために古タイヤを自ら加工して、クッション性に富んだゴム底ソールの靴(現在で云うエアクッションソール)を考案したのが事の始まりです
その後、ソールに魅せられたクラウス博士の学生時代の友人ヘルベルト・フラングとともに本格的な靴作りを始め、1952年に靴攻防を設立します
そして1959年にもう一人、ナーザンプトンで靴工房を営むビル・グリッグに出会い、彼の英国靴作りの技術によってオーソドックスな英国靴へと生まれ変わりました
堅牛なレザーアッパー、丸みを帯びたシルエット、イエローステッチ、そしてエアクッションソール。ドクター・マーチンの代表的なモデル『1460』の誕生です
この数字は1960年の4月1日に完成したことから由来しているのだそうです。
そして、クラウス博士が開発したエアクッションソールは、グリッグによりマーチンのダグでお馴染み『Air Wair』と名付けられました
60年代、郵便局員・工場労働者・警察・救急隊員などの多くの労働階級者から多大な支持を得ます。
サブカルチャーの舞台に出るのも60年代です。
モッズや集団スキンズの足下をドクター・マーチンが飾りました。
スタンリーキューブリック監督のカルト映画『時計仕掛けのオレンジ』でも着用されています
パンクスを始め、スカ、グラムロック、UKロックムーブメントの中でかつての労働階級の象徴のイメージとは別にファッションアイテムの地位も築き始め、80年代には音楽のジャンルを超えてアーティストの足下を飾り、90年代には女性の社会進出によりレディースファッションにも変化が起こり、ヒールの無いブーツはその象徴となりました
今や沢山のデザインが生み出されているドクター・マーチンですが、代わらない人気の秘密はやっぱり履き易さと歩き易さだと思います
営業中履いていてもズッシリとした靴なのに不思議と疲れを感じないのです。
奇跡の発明品です