じごくのそうべえ

以前からご来店下さっている、いつも楽しいお話が楽しみな男性のお客様を接客していた時に、何気にカット後のご予定を伺った時の話である。
今からご実家に用がおありで帰られると聞く。
なにやら母上から電話があり、お客様が幼少時に楽しまれていた絵本を家に取りに来る様に連絡があったそうだ。
お客様には幼いお子さんがいらっしゃて、そのお子さんに絵本を読んで聞かせられるので、母上が古くなったその絵本を処分せずに大事に保管されていたそうだ。
何とも良い話。親子三代に渡り、絵本を共有して楽しまれるのだ。
絵本の内容をお聞かせ頂いていると、何か懐かしく聞いた事があるようでモヤモヤしながら伺っていたのだが記憶が蘇りスッキリした。
その絵本は自分も幼少時に親に買い与えられて大好きだった絵本であったのでした。
題名は「じごくのそうべえ」。
主人公の軽業師のそうべえが綱渡り中に転落してしまう。
気がつくと地獄へと続く道で歯抜き師のしかい、医者のちくあん、山伏のふっかいと出会い、地獄で大暴れするワイルドなお話。

じごくのそうべえ

桂米朝の十八番、上方落語「地獄八景亡者戯」を元ネタにした田島征彦さんの作品だったと判明した。
登場人物達は皆、個性的で閻魔大王や子分の鬼達の絵もコワ面白い。
話もキモさ、お下劣度全開で男の子などには最高のエンターテイメントな仕上がりです。
話を聞かせて下さったお客様とも大いに盛り上がり、記憶を蘇らせて頂いたお礼を。
後日に本屋さんに直行してゲットしました。

じごくのそうべえ

その絵は懐かしく、軽く三十年以上も前に好きだった絵本ですが今も変わらず楽しめました。
昔に買い与えられた絵本はどこに行ったのでしょう?
ADOREに置いておきます。

じごくのそうべえ