レ・ミゼラブル
LIFEの杉山です
映画は好きですが、ミュージカル映画は疎くてあまり観ない僕なのですが、観てまいりましたレ・ミゼラブル
世界的に有名なヴィクトル・ユーゴー原作のレ・ミゼラブル。
世界48カ国で上演されるミュージカルの金字塔を映画化した本作
パンを盗んだ罪で投獄されたジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は仮釈放中に出会った司教の慈悲深い教えに改心して、まっとうな道を歩むことを決心
8年後、名前もマドレーヌと変えたバルジャンは市長になるまでにいたります
しかし過去のバルジャンを知る警官のジャベール(ラッセル・クロウ)は市長がバルジャンである事に気づき、執拗に彼を追います
そんな中、バルジャンは貧困な生活を送る女性ファンテーヌ(アン・ハサウェイ)から小さな娘コゼット(アマンダ・セイフライド)を託され、共に生きることになるのですが...
壮大な物語に豪華キャストが揃った本作ですが、特に印象に残ったのがファンテーヌ役のアン・ハサウェイでした
工場での仕事を失い娼婦にまでなり、悲哀の人生を送りながら唯一の希望であるコゼットを必死に育てるファンテーヌ
劇中でアン・ハサウェイが熱唱する「夢やぶれて」が圧巻です
彼女はこの役のために約11キロも減量して、結婚式前にもかかわらず長い髪をバッサリ切ったらしいです
そういったこともありますが、彼女が歌うシーンを観ると、この役に対する決意と情熱が素晴らしい演技と歌声に昇華して、とても感動的で美しかったです
ところでミュージカルというと、役者が普通に台詞を喋り、そこから盛り上がりを見せ、歌に発展していって踊りながら歌う、というのが僕の知る「よくあるミュージカル」なのですが、この作品はちょっと違う感じがしました
歌って踊るシーンは全く無く、ほとんどの台詞そのものをリズムをつけるように歌にして、そして歌い上げる熱唱につながっていくといった感じで、感情をあらわにしたり、囁くときも、どんな台詞も歌うように話す様はヒップホップを彷彿させるような、なんだかとてもポエティックに台詞が響くように感じました
映画を観ながら最初は、台詞を無理気味に歌っているように感じましたが、途中でそれが登場人物たちの感情がこちらに深く伝わる有効的な手法なんだと感じました
かつて何度か映画化されてはいるものの、レ・ミゼラブルの名作としての長い歴史はまた新しく現在の映画というかたちで更なる魅力を纏ったように感じました