地獄でなぜ悪い
ひさびさ、園子温監督の作品を観てきました
最新作「地獄でなぜ悪い」
園子温監督好きを公言していましたがこの作品の事はまっったく知らず、お客さんから教えて頂きました
話を聞いたら気になっていそいそと観に行ったのです。
なので前情報はほとんどナシ、お客さんから教えてもらった「國村隼が主人公で、奥さんの為に映画を作る」…というあらすじだけ聞いていたのですが。
とにかく、最高でした。
別のお客さんから“劇場で笑いが起こっていたらしい”とも聞いていましたが、本当に何度も笑っちゃいました
いやはや、園監督最高です。
やられっぱなし。
この振り切れ具合…もうたまりません。
また役者さんみんないい演技
生涯に一本の映画を夢見る映画監督志望の平田。
おなじく映画撮りに情熱を傾ける仲間たち。
だがなかなか芽が出ず解散の危機に…。
その頃ヤクザの武藤組と池上組は長年の対立によりいよいよ全面対決、という一触即発の事態に。
そんなギリギリの状況にも関わらず武藤組のトップ、武藤の最大の関心事は娘の成長を楽しみにする妻の為に娘を主演に据えた映画を作ること。
しかし当の娘は父親の元から脱走し…。
各々が夢見る映画は完成するのか
まず驚くのが園監督と組むのは初めてでは、という意外なキャストたち。
長谷川博巳、堤真一、星野源など「この人がこんな役を
」とキャストも知らずに観たので画面に登場するたび驚きました。
」とキャストも知らずに観たので画面に登場するたび驚きました。
正直、長谷川博巳などは合わないのでは…
なんて失礼な事思っちゃったのですが本当に失礼でした、めちゃくちゃ輝いてました
どうやら今回の映画のテーマの一つでもあったようです。
園子温とこの人が、という組み合わせ。
でもどの役者さんもすごい存在感、イキイキしています
「ヒミズ」で大絶賛された二階堂ふみも狂ってるけどかわいい
個人的に、平田に“平成のブルース・リーになれ
”とたきつけられる佐々木が大好きです。
”とたきつけられる佐々木が大好きです。
ほんとに、脇もガッチリすごいんですよ～
猟奇殺人者を描いた「冷たい熱帯魚」で世界中から注目を浴び、その後「ヒミズ」や「希望の国」で原発事故を取り上げ社会派としての評価も高まっている園監督ですが…
そんなモロモロを裏切ってはるかに高みに登っておられます。
でも気持ち良いです、このぶっとび加減。
もうあれこれ言わずにただただ楽しんでもらいたいです
音楽がまたいいんですよね～映像とのハマリ具合がカッコいいんです
演出効果、最高です
この脚本は監督が昔書いたホンなのだとか。
やりたい事やりたくて、でもなかなか出来なくて、それでも志はどこまでも高く…。
長谷川博巳演じる平田はまるで若かりし園監督のようです。
「金の為なんかに映画は撮らない」平田の叫びは監督が実際に思っていた事なんでしょう。
本当に、こんな映画を作ってしまえる監督、カッコ良すぎる
これからもこの圧倒的な才能で打ちのめして欲しいです。
私の今年観た映画の中でもぶっちぎりでベストです