ハドソン川の奇跡
LIFEの杉山です。「ハドソン川の奇跡」 という映画を観ました。
劇場公開されたのは去年だったと思います。
監督クリント・イーストウッド、主演トム・ ハンクスという豪華タッグによる作品。
イーストウッドは高齢ながら作品をハイペースで送り出しているに もかかわらず良作揃い。
だいたいどれを観ても裏切られない感があります。
そして名優トム・ハンクスを主演に迎えての本作。
でも鑑賞する前にそこが少し気になっていました。
トム・ハンクスはけして嫌いな俳優さんではないものの、 イーストウッドの重厚なヒューマンドラマの中ではトム・ ハンクスの演技はアクが強くて、 いわゆるハリウッド感が出過ぎてしまうのでは? と思っていました。
しかも題名が「ハドソン川の奇跡」。
メロドラマ臭が少し匂っています。
しかし鑑賞して自分が間違っていたことに気付くことになりました 。
確かにエンターテイメント性もありますが流石のイーストウッド、 華やかさを抑えた渋い演出が光ります。
トム・ハンクスも演り過ぎない深みのある演技で、 なんでもできる人なんだなと改めて思いました。
ストーリーは実際に起きた事件を題材にしています。
2009年1月15日、 乗客乗員155人を乗せた航空機がマンハッタンの上空850メー トルで鳥の衝突により両エンジン停止という緊急事態。 機長のチェズレイ・サレンバーガー(トム・ハンクス) は必死に機体を制御して、 ハドソン川に不時着水させることに成功します。
それにより全員が事故から奇跡の生還。
サレンバーガー機長は一躍、国民的英雄になります。
しかしNTSB(国家運輸安全委員会)の厳しい追及の中、 サレンバーガー機長の取った行動が本当に正しかったのか? ということが議論されていきます。
なんにも分からない僕からすると、 全員助かったんだしいいじゃん!
などと思ってしまいますが、世の中そんなに甘くはないようです。
まあ映画の構成上NTSBが悪者役になってはいるものの、 データとして真偽を確かめる必要性はあるとは思います。
しかしやっぱり、 セオリーどおりではなかったらこそ成功することもあると思います 。
だから奇跡なんだろうし、 やっぱりサレンバーガー機長は賞賛されるべき人なんだと思いまし た!
ちなみにサレンバーガー機長の通称はサリーで映画の中でもサリー と呼ばれています。
そして映画の原題は「SULLY」。
映画ではサレンバーガー機長が1人の人間としての葛藤が描かれて いました。
「ハドソン川の奇跡」 という邦題に対してメロドラマ臭が匂っていると前述しました。
確かに日本で「SURRY」 といわれてもピンとこないとは思いますが、 このあたりの日本の商業的なセンス。
強気にいってほしいと思う今日この頃であります。
「ハドソン川の奇跡 」予告編