Vu Ja De ヴジャデ 細野晴臣

Vu Ja De ヴジャデ 細野晴臣

細野晴臣さんのニューアルバム「Vu Ja De ヴジャデ」
購入して以来、連日楽しませて頂いております。
正式にはアクセントがついて「Vu Ja' De'」ですね。

Vu Ja De 細野晴臣

ソロ名義では前作Heavenly Musicからほぼ4年半振りのリリースです。
「細野晴臣アーカイヴス Vol.1」という名の貴重なアルバムも発売されておりましたが、その前のHoSoNoVa」、更に前のハリー細野&ワールドシャイネス名義での「FLYING SAUCER 1947」
この数年は上質で親しみやすいポップス、しかし一筋縄ではいかないストレンジなポップスをお作りです。

Heavenly Music

細野晴臣アーカイヴス Vol.1

HoSoNoVa

FLYING SAUCER 1947

最近はもっぱら歌う人のハリー氏ですが、個人的にはテクノなhosonoさんやambientなホソノさんも好きです。
以前にスタッフ達と一緒にライブに行きましたが、その時もヤングな女性ファンからリアルタイムのファンの方、多くの女性がお越しでした。
お客様でも歌う細野さんが好きだと言われる女性ゲストさんが結構多いです。
つい最近も「細野さん可愛い♡」とゲストさんに聞きました。
御年70歳、男冥利に尽きますねw

Vu Ja' De' haruomi hosono

さて「Vu Ja De」ですが、造語のようで「知っている事を初めて体験する様な、新鮮な感覚の事」だそうです。
今作を体現する言い得て妙なタイトル名だと思います。
クラシカルで懐かしさを感じるスタイルの楽曲や普遍的なポップスが細野さんの手に掛かると、いつもとても新しいものに感じます。

今作、ソロ作では初の2枚組ですが、DISC1が前作路線のカバー集「Eight Beat Combo」と名付けられた、ここ最近のバンドメンバーの高田漣(G)、伊賀航(B)、伊藤大地(Dr)がバックアップ。
コシミハルさんや斎藤圭土さんも参加。
ブギウギ〜R&Rオールディーズ〜ロカビリー〜R&B〜ラテン〜と細野色のポップスで賑やかな仕上がりに。
随所に感じる遊びが楽しい。

Vu Ja' De' 細野晴臣

DISC 2の「Essay」の方はオリジナル曲メインで、先のメンバーと演奏されている「洲崎パラダイス」や、ほぼお一人で作られたTVやCM曲の他、石川さゆりさんや中川翔子さんの為に作られた楽曲のセルフヴァージョン、映画主題曲「Mohican」ヴジャデ・ヴァージョン、「HoSoNoVa」の収録曲「悲しみのラッキースター」を青葉市子さんとデュエットされているヴァージョンなど自作曲をメインに収録。
以前に宮川が紹介していたNHK Eテレのテーマソング「2355氏、帰る」のみヴォーカルでの参加だそうです。
タイトルにあるようにエッセイを綴る様に楽曲が収められております。
いつもながら細野流の魔法を仕込ませてあるのが面白い。
意外にも細野さんは過去から現在まで女性とのデュエット曲が割とありますが、素晴らしい仕上がりの名曲が多いと思います。

個人的には、1985年リリースのCM曲で構成された「コインシデンタル・ミュージック」に収録されなかった日本生命ロングランのCM曲「Pecora」と「Oblio」が収録されている事。
ブックレットではCMに出演され「不器用ですから」の高倉 健さんに言及されておられます。

コインシデンタル・ミュージック

それと、1989年リリースの「omni Sight Seeing」の収録曲「Retort」が当時は歌詞カードに歌詞が掲載されているが、本人は「私にはどうも上手く歌えないので、いつかどなたかに歌曲版を録音していただこうと思っております。」と解説されていた曲を今作で新録収録されており、本人が歌われているのにグッときました。
28年の歳月…ヤバイっす。
オリジナルが収録されているアルバムも最高に素晴らしい作品ですので、超オススメです。

DISC 2「Essay」の大半はレイヤーで作られたバンド以前の細野さんの製作法ですが、音も打ち込みのサウンドだと思えない暖かさ、柔らかさを感じました。
並行してどちらのスタイルでも、お宝を生み出し続けて欲しいのが自分の願いっス!

omni Sight Seeing

ブックレットのご自身によるライナーノーツが毎度楽しいです。
これからも細野さんの作られる音楽をお宝にしつつ、楽しませて頂きたいと思います。
よろしければ、アルバムトレーラーありますのでどーぞ。