チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー / Cinema Paradiso (Main Theme)

チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー / Cinema Paradiso (Main Theme)

チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー / Cinema Paradiso (Main Theme)
Charlie Haden & Pat Metheny / Beyond The Missouri Sky (Short Stories)

LIFE / LIFE ADOREのタチバナです。
数ヶ月に渡り続けていた自分が選んだ音楽をご紹介するブログも、これを持ってひとまず最後の投稿になります。
お時間がおありでしたら、ご覧ください。

1997年にリリースされたチャーリー・ヘイデン&パット・メセニーによるデュオ・アルバム「Beyond The Missouri Sky (Short Stories)」

邦題「ミズーリの空高く」とあるが、パットはミズーリ州出身、チャーリー・ヘイデンも一時期にミズーリに住んでいた事があったそうです。
ジャケット写真の様な空を二人は見ていたのでしょうか?

Charlie Haden & Pat Metheny / Beyond The Missouri Sky (Short Stories)

二人は以前から共演する事も多く、お互いのアルバムで客演なども多数ありましたが、デュオでのリリースは初めてであった様です。

それぞれのメイン楽器、ギターとベースを基本に曲によっては多重録音したものもあり、シンセサイザーを使ったストリングス、パーカッションなどを使った曲も収録されています。

アルバムを通して、お互いの音に優しく寄り添うような演奏が心地良い。
極上のインタープレイは勿論、弦楽器の美しく瑞々しい音色を聞いているとノスタルジックな気分に。
音にゆっくりと身をゆだねることが出来ます。

チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー / Cinema Paradiso (Main Theme)

二人が持ち寄った自作曲以外にも、オードリー・ヘップバーン主演作「いつも2人で」のヘンリー・マンシーニ作「 Two For The Road」、ジミー・ウェブによる名曲「The Moon Is a Harsh Mistress」、カントリー歌手のロイ・エイカフ「The Precious Jewel」、ジョニー・マンデルによるスコア「The Moon Song」、アメリカントラディショナルの「He's Gone Away」、チャーリーの息子ジョシュ・ヘイデンによる「Spiritual」
そして、「Cinema Paradiso (Love Theme)」と「Cinema Paradiso (Main Theme)」

二人が作る音の世界は、お互いが知るミズーリの地をイメージされて表現されていることを感じます。
今作は二人によるコンセプチュアルなアルバムと言えるでしょう。

ちなみに本作は翌年にグラミー賞も受賞したそうです。

ニュー・シネマ・パラダイス

イタリア人映画監督ジュゼッペ・トルナトーレによって1988年に制作された映画「ニュー・シネマ・パラダイス」
映画監督サルヴァトーレ(通称トト)が、幼少時に故郷シチリア島の村の映画館パラダイス座で映写技師として働いているアルフレードと共に過ごした記憶の回想から始まる物語。

オリジナルスコアはイタリアが誇る映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネ。
心温まる美しい曲を、二人は見事にカバーをされています。

アルバムでは終盤に「Cinema Paradiso (Love Theme)」からこの「Cinema Paradiso (Main Theme)」へと続きます。

ライブの動画と、二人のトラックに映画のシーンを編集されたものを見つけました。
直接リンクが出来ない動画ですので、Youtubeの方でご覧ください。

Pat Metheny with Charlie Haden - Cinema Paradiso


この曲を聞くと映画の様々なシーンと情景が蘇ります。

シチリアの美しい風景、アルフレードとの友情、映画への尽きない憧れ、初恋と切ない挫折...
そして、かけがえのないもの。
それは愛。