永遠の0

永遠の0

幼い頃の残像は、生活の中でふとした瞬間に顔を出し、ただの思い出としてまた何も無かった様に消えていく顔月
私にはそんな事が幾度あります。
【何故、あの時私は一人であぜ道を歩いていたのか】
【何故?
何でも無かったかの様に思える思い出は、大抵疑問符によりリピートされています。
かと言って、気になってどうしようもない訳でも無く、ただの過去だと思っていました。

そんな「過去」とリンクする一冊の本に出逢いましたエディット
ミリオンヒットにもなり今年の12月に映画化もされる百田尚樹さんの『永遠の0』。
読まれた方もとても多いと思いますうれしい顔
祖父「宮部久蔵」の孫、健太郎と慶子が今まで知らされていなかった、自分達のルーツと祖父の生き様を、わずかな手がかりを元に知っていき、それは2人の想像を遙かに超える出来事となった。というストーリー地図
小学生か中学生の時に「戦争時代を生きてこられた人達から、お話を聞いて作文を書きましょう」という宿題が出されました卒業式
その時に初めて、戦争の時にどんな生き方をしたのか、祖父は話してくれたのですが、幼すぎる私の脳内には入りきらず、内心「これはメモをする必要がある話だ」と思いつつも、手ぶらで聞きに来た私は、その場から動けず、ただただ耳の中に祖父の言葉を滑り込ませるだけでした風船
そして、再び聞き直す事も無く、時を過しました砂時計2
ふらっとそんな話しを聞きに来た孫をどう思ったのかおじいさん
どんな作文が書けたかどうかは、全く記憶にございませんが、アノ日の時間は今の自分に、記憶の残像として強く残っています四つ葉

百田尚樹

この本を読んでいると、押し付けがましく無い文体が、あまりにも自然に入ってくるせいか、まるで自分が縁側で聞いている様な気持ちになります。
アノ日も、縁側で祖父は好きなマイルドセブンをモクモクしながら、小さいパックの“鬼ころし”をその辺に並べて、ゆっくり話していました。
読んでいる間、何回も祖父を思い出し、「そうやったんやな、爺ちゃん。」と理解させてくれましたお銚子&杯

海賊とよばれた男

百田さんはこの作品を『「戦争」がテーマではなく、「人は何のために生きるのか」を現代の人々に問いかけた物語』だとおっしゃってます。
生きる責任、これからを繋いでいく責任、改めて色々と考えさせられました双葉
そして、先日の「2013年本屋大賞」では、百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」が選ばれましたトロフィー
百田さんは7~8回は徹底的に書き直し、集中のあまり3回救急車で運ばれるなど、様々な困難を乗り越えながら執筆されたそうです本2
東日本大震災後に書かれた事もあり、日本人として様々な気持ちが込められて出来上がった作品だと思います。
私はまだ「海賊とよばれた男」は読んでいませんが、購入済みなので心して読んでいこうと思いますにこにこ
皆さんもご興味あれば、是非二作続けて読んでみて下さい!!