リリー&ナンシーの小さなスナック
LIFEの杉山です
桜も散って早々と春が過ぎゆく感じがして、少し寂しい気持ちになりますが、気持ちは早くも夏を待ちわびたりしています
それってだいぶ気が早いかもしれませんが、早く暖かい毎日になればと思う今日この頃
ここはひとつ、愉快な一冊をご紹介したいと思います
ナンシー関とリリー・フランキーの対談集『小さなスナック』です
表紙には『リリー&ナンシーの』とついていますが、公式な題名は『小さなスナック』です
こちらの本ではリリー・フランキーさんと、残念ながら2002年に逝去されたナンシー関さんによる、世の中に対して者に構えたような、はたまた核心を点くような、なんとも可笑しく独特の世界観を醸し出す対談が繰り広げられます
リリー:初めてラジカセ買ってもらった時は、自分のラジオ番組作った。友だちと台本書いて。
ナンシー:私は、もっぱら隠し録り。食器棚の後ろに隠して家族の声を録音。何が面白かったのか。
なんて具合に思わずにやけてしまうような、やりとりの応酬
本の中には『おでんくん』でお馴染みのリリー・フランキーさんのイラストと、消しゴム版画家でもあるナンシー関さんの版画が色を添えています
特に著名人の似顔絵のナンシー関さんの版画は本人の特徴をよく捉えていて可笑しいです
ちなみに『ナンシー関』という名前は、当時『ホットドッグプレス』の編集部だった、いとうせいこうさんによって命名されたそうです
そして消しゴム版画家として、のちにコラムニストとして『ホットドッグプレス』でデビューされたそうです
リリー・フランキーさんの穏やかな佇まいから放たれるトークセンスもお茶の間でもお馴染みですよね
ナンシー関さんとリリー・フランキーさんの最初で最後の対談集、『小さなスナック』。肩の力をダラリと抜いて読んでもらえる楽しい一冊です