プロフェッショナル仕事の流儀 うなぎ職人・金本兼次郎
LIFEの杉山です
いや~暑いですねぇ
暑い夏に鰻を食べると元気になる気がしますが、土曜の丑の日っていうのは夏だけではなく、一年をとおしてあるにもかかわらす、やっぱり夏に鰻を食べるのは特別感があるように思います
先日、「プロフェッショナル仕事の流儀 うなぎ職人・金本兼次郎」という番組を観ました
この鰻を焼く燻し銀のおとうさんは、老舗「野田岩」の五代目、金本兼次郎さん85歳
こちらの番組は、その希代の鰻職人に迫ったドキュメンタリーでした
僕も鰻は大好きなので、テレビをつけて偶然目にしたこちらの番組を、鰻うまそーだな~って観ていたところ、金本兼次郎さんたる、おとうさんの鰻職人の姿がとても素敵で観入ってしまいました
黄金の輝きを放つ焼き色
そんな素晴らしい鰻を焼き上げる鰻職人の人生にはさまざまな困難と、仕事にかける情熱がありました
現在、天然はもとより、稚魚であるシラスウナギの不漁により、養殖ですら高騰している鰻ですが、「野田岩」は、かつて天然鰻にこだわり続けた老舗だそうで、時代の経過とともに天然物を使うことが困難を極めはじめたころ、金本さんは自身の中に押し込めた苦悩の日々を過ごしたそうです
そんな中、40歳のときに香港に渡り、そこで見たエネルギーに満ちた生活の中で、金本さんは伝統というプレッシャーから解き放たれたそうです
「養殖では駄目だ、天然でないといけない」という伝統。しかしお客さんは美味しいものを求めている。何に自分は拘っていたのかそして導き出された「伝統は変化を積み重ねた先に生まれる」ということ
金本さんは当時、批判もある中で、鰻にあわせてワインを提供しました
その「変化」は、現在多くの人たちが舌鼓を打つ「伝統」になっています
金本さんにとってプロフェッショナルとは何ですかという問いに、
「探求心を忘れないこと」
仕事に探求心が無くなったら、その時点でそれは「作業」になるということ。
そしてもうひとつ、と言われた言葉が印象に残りました
「あと、人柄。愛される人間にならないと、可哀想な人間だ」
これは職人であり、お客さんと向かい合う仕事に携わる人に、なくてはならないものなのだろうなと痛感させられました
金本さんは、職人という人の仕事は美しく、「そういう人は何かしら、どこかに見せ場ってものを作っていますよ」ともおっしゃっていました
金本兼次郎という人が焼く鰻をとても食べてみたくなりました